2003年度公開講座

2003年11月 1日

2003年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。

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テーマ:東アジアの人びとの暮らしとその変容

11月1日(土)
李慶禾(イ・ギョンファ)  全南大学校講師
「甘露幀からみた朝鮮時代の民衆生活 」 

現在、韓国と日本に50点余り、甘露幀という仏画が残されている。その特徴は阿弥陀の浄土への済度を希求する民衆を多様な風俗画のなかに表現している点にある。特に画幅の下段にえがかれた艱難、日常生活、刑罰、戦争などが時代とともにどのように変容していくかをみることで、民衆生活を考察してみる。

11月8日(土)
高雲基(コ・ウンギ)  東国大学校韓国文学研究所専任研究員・延世大学校講師
「一然と『三国遺事』の現場」

東アジアの13世紀は激動の時代であった。元が生じ、日本で鎌倉幕府が武士の統治を展開したとき、高麗王朝の内部でも武臣政権が誕生した。このとき僧として知識人として時代と民衆、そして自分自身を見つめて成ったものが『三国遺事』である。今回は、この著述の背景を紹介し、ともに考える。

11月15日(土)
野村伸一 慶應義塾大学文学部教授
「福建省北部の正月祭祀と傀儡戯」

今日、東アジアの民俗芸能の現場は近代化という、時代の激しい波を受けて、変容を強いられている。演戯性の強い部分は観光の具として再編されるものの、祭祀性の強い部分は消滅しようとしている。そんななか、祭祀と傀儡戯とがなお緊密に結びついた事例を紹介し、その意味をともに考えたい。

会場: 
11月1日 慶應義塾大学 三田キャンパス 北新館ホール
11月8日 慶應義塾大学 三田キャンパス 第一校舎122番教室
11月15日 慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階G-sec lab
時間: 
11月1日&8日 14時~16時
11月15日 14時~15時半
受講料: 無料
申込: 不要(直接会場にお越しください)
11月1日と11月8日の回は通訳付です。