公開講座

2017年度公開講座の開催

2017年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたします。

テーマ:アジアの諸文化とジェンダー
人間の諸文化には性差に関わる独自の思考や慣行が見られます。それらの文化的な性差は人間をどのように規定してきたのか。人はそれにどのように対応してきたのか。アジアの諸事例から考えてみたいと思います。


■ 第1回 10月7日(土) 14時00分~16時00分 
講師:後藤 絵美氏(東京大学 日本・アジアに関する教育研究ネットワーク特任准教授/東洋文化研究所准教授)
演題:イスラームの啓典とジェンダー:男女のあり方と役割を中心に

ムスリムにとってクルアーンの言葉は一字一句に至るまで神に由来するもので、そこには神が定めた事柄が示されていると考えられている。ただし、ある章句をどう解釈し、そこにどのような「神の定め」を読み取るのかは、個人や集団によって異なることがある。 クルアーンの啓示解釈の中でも、とくに大きな揺れ幅がみられるのがジェンダーに関わる部分である。本講演では、「男女のあり方と役割」を示した章句を取り上げ、それがこれまで、どのように読まれてきたのかを見ていく。


■ 第2回 10月14日(土) 14時00分~16時00分
講師:坂元 ひろ子氏(一橋大学名誉教授)
演題:中国の身体文化とジェンダー:近代を中心に

中国文化にあって、男性の科挙と同様、階層・民族・ジェンダーと関わって長く続いた、女性の纏足という足の変形加工の風習は無視できない。加工は中国文化の基本とはいえ、一方で古くより父母から受けた身体髪膚を損なわないのが「孝」の基本とされ、儒者の纏足批判もあった。清代には漢族の風習としての禁令もとりさげられ、近代に批判が高まるまでは大流行した。時代の変化に応じながらも、身体性ゆえに時間を要した解消過程の困難さについて考えてみる。


■ 第3回 10月21日(土) 14時00分~16時00分
講師:伊藤 友美氏(神戸大学大学院国際文化学研究科准教授)
演題:現代上座仏教世界の比丘尼:ジェンダーとヒエラルキー

近年に至るまで、スリランカ・タイをはじめとする上座仏教圏において、黄衣をまとった仏教の僧侶は、比丘と呼ばれる男性の僧侶に限られており、比丘尼と呼ばれる女性の僧侶としての出家は、現代には不可能であると考えられてきた。男性の比丘のみから構成される現代の上座仏教圏のサンガ(僧団)は、いずれの国においても、公式には女性の比丘尼出家を実施・容認していないものの、2000年代以降、スリランカとタイでは、比丘尼として生きる女性が増加・定着しつつある。本講義では、様々な社会的立場にある人々の比丘尼に対する見解から、現代上座部仏教におけるジェンダーとヒエラルキーの問題について検討する。


*会 場:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
       https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html → キャンパスマップ【1】北館の1階です
*受講料:無料
*事前登録制:こちらのフォームからお申し込みください
※申込み後に当方より登録完了のメールが届きましたら、受付完了となります。メールが届かない場合は、慶應義塾大学言語文化研究所までお問い合わせください。


2017/07/24(月)

2016年度公開講座の開催

2016年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。

テーマ:東南アジアの多民族・多言語社会-ベトナム・シンガポール・インドネシア-

東南アジア諸国に共通して見られる多民族・多言語状況は、それぞれの国において多様性に富んだ文化を育むと同時に、国民統合という課題への取り組みを余儀なくさせる要因にもなっています。本講座では、ベトナム、シンガポール、インドネシアの3か国について、民族と言語の状況、国家語と民族語との関係、言語政策・言語教育政策、今後の展望を中心的話題として、現地調査経験の豊富な専門家がわかりやすく解説します。


■ 第1回 10月8日(土) 14時00分~16時00分 
講師:伊藤 正子氏(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科准教授)
演題:多民族国家ベトナムと少数民族語政策

ベトナムには、国家が公認した54の民族(人口の約86%を占めるキン(ベト)人と53の少数民族)がいる。身分証明書には民族名が書かれており、何民族かはベトナム人のアイデンティティの重要な一部である。ベトナムは国民を民族に分類してこそ、それぞれに的確な政策が実施できると考えてきた。言語政策においても、国家語のベトナム語と並んで、少数民族は自身の言語と文字を使う権利があると規定し、1960年代には、少数民族語の正書法制定に熱心に取り組んだ。本講演では、中越国境地域に居住するタイー人・ヌン人と、モン人をとりあげ、キン人との関係性により、少数民族語教育の目的が、ドイモイ開始後民族によって異なってきた様相を明らかにする。


■ 第2回 10月15日(土) 14時00分~16時00分
講師:奥村 みさ氏(中京大学国際英語学部教授)
演題:シンガポールにおける二言語教育政策による文化変容と国民文化のゆくえ

「龍に翼、獅子に鰭、虎に角」という言葉がある。強いものがさらに強くなる、という諺である。シンガポールの象徴マーライオンはまさしく獅子に鰭。いまや一人あたりのGDPは日本を抜いたシンガポール。二言語教育政策は果たして、シンガポールという獅子を国家としてより力強く発展させ、「陸と海の王者」たらしめる強力な鰭となりうるのか。
本講演では、独立直後から実施されてきた二言語教育政策の50年間の成果と問題点を具体的な例を挙げながら論じる。特に21世紀に入ってから政府は「良い英語を話そう運動(Speak Good English Movement)」を展開し、SNSの急速な普及などとの相乗効果で若者の間では英語使用が拡大しており、国民文化にも大きな変化が生じてきた。最後に、多民族・多言語国家シンガポールの今後の言語状況と文化・社会のゆくえについても言及したい。本講演が将来の日本の英語教育を考える一つの契機ともなれば幸いである。


■ 第3回 10月22日(土) 14時00分~16時00分
講師:内海 敦子氏(明星大学人文学部准教授)
演題:インドネシアにおける国家語と民族語-700の言語が息づく島々の多言語状況-

インドネシアは5つの大きな島と無数の島々(1万3,000以上)からなり、2億3千万人を超える人々が暮らしている。民族や言語の数も大変多く、720程度と報告されている(SIL International)。本講演では、インドネシアにおける「民族の言語」と「国家の言葉であるインドネシア語」の関係を、ジャワやスラウェシなどいくつかの地域を例に挙げて解説する。
民族語はその使用実態によっていくつかの種類に分けられる。ある特定の大民族と結びつき存在感を持つもの、地域共通語としていくつかの民族によって用いられるもの、話者の少なさと他民族との接触ゆえに使われなくなっていくもの、などである。ダイナミックな変化を続ける民族語の姿を、国家語たるインドネシア語との比較から浮かびあがらせたい。


*会 場:慶應義塾大学三田キャンパス 東館ホール
       https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html → キャンパスマップ【3】東館の8階です
*受講料:無料
*申 込:不要(直接会場にお越しください)


2016/07/13(水)

2015年度公開講座の開催

2015年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。

テーマ:古代インドの言語と文化 ― 発展と伝播

印度古典文化は、ヒンドゥー教・佛教・ジャイナ教などの諸宗教の中で、サンスクリット語・プラークリット語・ドラヴィダ語などの諸言語を通して形成され、さまざまな展開を遂げ、さらに海外に伝播しました。この絢爛たる印度古典文化のいくつかの局面を選び出し、それぞれの専門家が、内外の研究成果をも踏まえながら平易に解説します。サンスクリット文芸の分野では、大叙事詩「ラーマーヤナ」を採りあげ、南印度のドラヴィダ文学については、最古のサンガム文学の特色と発展について考察します。印度語古典はジャワ島にも伝わり、古ジャワ語による一種華麗なる独特の文芸が開花しました。本邦ではまだあまり知られていない、この古ジャワ語文学についても講義します。印度や印度文化に関心を懐いている方々のご聴講をお待ちしております。


■ 第1回 10月3日(土)14時00分~16時00分 

講師:土田 龍太郎氏(東京大学名誉教授・慶應義塾大学言語文化研究所講師)
演題:大叙事詩「ラーマーヤナ」-シーターの謎

ヴァールミーキ仙人の作と言われる名高いサンスクリット語大叙事詩「ラーマーヤナ」は、聖王ラーマの生涯を謳う巨篇であり、主人公ラーマが猿軍を率いてランカー国に遠征し、羅刹王ラーヴァナを退治し、愛妃シーターを救い出すまでのいきさつがことに詳しく語られている。女主人公のシーターの出生と他界にはなにかしら謎めいたところがあり、ラーマとシーターの夫婦生活もいくつかの問題を孕んでいる。叙事詩テキストが発展してゆく過程で、主人公ラーマと妃シーターの性格も微妙な変容を蒙ったと思われるが、本講演では、女主人公シーターに焦点を当てながら、ヴァールミーキ叙事詩の諸問題を考察することにしたい。


■ 第2回 10月10日(土)14時00分~16時00分

講師:安藤 充氏(愛知学院大学文学部教授)
演題:古ジャワ文学―サンスクリット文学の受容と展開

古ジャワ語はジャワやバリで伝承されてきたオーストロネシア語族の言語だが、サンスクリット語からの借用語が非常に多く、サンスクリット文学からの翻訳、翻案作品がたくさん残されている。
 本講演では、世にあまり知られていない古ジャワの言語と文学を概観したうえで、古ジャワの作家がサンスクリット古典の正確な知識を作品に反映させる一方で、誤解も含め現地的な解釈、独特の変更や創作を施している点に焦点をあてる。「バガバッドギーター」などを取り上げ、サンスクリット版と古ジャワ版の双方を参照しながら、古ジャワ世界におけるサンスクリット文学の受容のあり方について考察してみたい。

■ 第3回 10月17日(土)14時00分~16時00分
講師:高橋 孝信氏(東京大学文学部)
演題:サンガム文学―南インド古代の世界

サンスクリット語ととともにインドの二大古典語とされるタミル語には、サンガム文学と呼ばれる古代文学(紀元後1~2世紀ごろ)がある。サンスクリット文学とは異なり、サンガム文学は非常に写実的であるから、インドの古代社会の様子を知りたいわれわれにはありがたい。他方、年代・地域・文化の隔たりによって分からないことも少なくない。そこで、本講演では、タミル古代文学の紹介のかたわら、語学だけでは直ちに理解できない事例をいくつか取り上げて、文学研究に必要なものがなんであるのかを考察する。


*会 場:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール http://www.keio.ac.jp/access.html
*受講料:無料
*申 込:不要(直接会場にお越しください)


2015/08/20(木)

2014年度公開講座の開催

 下記の通り2014年度言語文化研究所公開講座を開催いたしました。

  
 2014年度 公開講座

 ◆テーマ:「古代オリエントの言語と文化」

 ◆コーディネーター:杉本 智俊氏(文学部教授)
 

 <第1回> 
 日 時:2014年10月4日(土) 14:00~16:00
 講 師:小板橋 又久氏(慶應義塾大学文学部講師) 
 演 題:「古代オリエントの楽器-ウガリト語とアッカド語の資料を主に用いて-」
 

 <第2回> 
 日 時:2014年10月11日(土) 14:00~16:00
 講 師:田澤 恵子氏(慶應義塾大学言語文化研究所講師、古代オリエント博物館研究員)
 演 題:「古代エジプト語-そこに息づく文化と人々-」

 <第3回> 
 日 時:2014年10月18日(土) 14:00~16:00
 講 師:髙井 啓介氏(慶應義塾大学言語文化研究所講師)
 演 題:「夢解釈の技法-楔形文字文学とヘブル語聖書の比較の視点から―」


 会 場:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
 
 受講料:無料
 
 申 込:不要(直接会場にお越しください)
 

2014/10/21(火)

2013年度公開講座の開催

 下記のとおり2013年度言語文化研究所公開講座を開催いたしました。

 

2013 公開講座    

テーマ:井筒俊彦と「西洋」の思想

会場:慶應義塾大学 三田キャンパス 東館ホール(8階)

 

プログラム:20131012日(土)14:0015:30

         野元 晋  趣旨説明と全体へのイントロダクション

         市川 裕氏(東京大学大学院 教授)「井筒俊彦とユダヤ思想-哲学者マイモニデスをめぐって」

      

        2013年1019日(土)14:0016:30

         納富 信留氏(慶應義塾大学文学部 教授)

                  「ギリシア神秘哲学の可能性井筒俊彦『神秘哲学』を読み直す」

         山内 志朗氏(慶應義塾大学文学部 教授)「井筒俊彦と中世スコラ哲学」

          コーディネーター 野元晋(言語文化研究所 教授)

受講料:無料  

申込:不要(直接会場にお越しください)

2013/10/03(木)

2012年度公開講座の開催

2012年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。
 
 
慶應義塾大学言語文化研究所は今年創立50周年を迎えました。前身となる語学研究所の創立から数えると70周年になります。
創立50周年を記念しまして、下記のような公開講座、講演会、シンポジウムを開催することになりました。
皆様奮ってご参加ください。

2012/10/06(土)

2011年度公開講座

2011年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。

テーマ ウェルギリウスとホラーティウス―黄金時代をつくった二人の詩人

 紀元前一世紀後半は、一般にラテン文学の黄金時代と称されます。その代表的な存在が、ウェルギリウス(前70年~前19年)とホラーティウス(前65年~前8年)の両詩人です。この講座では、第一人者の研究者の方々をお迎えして、両詩人の作品について様々な角度からお話いただきます。

2011/10/08(土)

2010年度公開講座の開催

2010年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。

テーマ 天・神々・祖先:中国人の思想と信仰

中国思想・文化研究の近年の新たな展開を取り上げます。祭祀・信仰に焦点を当てて、儒教の祭祀、道教の神々の変容、儒教と西洋思想、儒教と風水という独自の切り口で気鋭の研究者にお話しいただきます。広く中国の思想・文化に関心を持つ方々の参加をお待しております。

2010/10/16(土)

2009年度公開講座の開催

下記の通り、2009年度言語文化研究所公開講座を開催いたしました。

テーマ イスラーム文明と西洋世界

2009/10/17(土)

2008年度公開講座の開催

下記の通り、2008年度言語文化研究所公開講座を開催いたしました。

テーマ 女神の変容:古代オリエント世界から地中海世界へ

2008/10/04(土)

2007年度公開講座の開催

下記の通り、2007年度言語文化研究所公開講座を開催いたしました。

テーマ 現代認知科学の諸相

1950年代の「認知革命」以来、着実な歩みを続ける認知科学を取り上げます。研究の第一線で興味深い成果を発表し続ける3人の研究者を迎え、発達、言語、神経科学などをめぐる諸問題に鋭く切り込みます。認知科学を志すかたがた、認知科学の研究者、そして、広く認知科学に関心を持つかたがたの参加をお待ちいたします。

2007/10/13(土)

2006年度公開講座の開催

2006年度公開講座を下記の通り開催いたしました。

全体テーマ 『日系人の生活とアイデンティティ』

2006/10/28(土)

2005年度公開講座の開催

2005年度公開講座を下記の通り開催いたしました。

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画像をクリックすると大きな画像が開きます

全体テーマ Chomsky: Aspects の現代的意義

ChomskyのAspects (1965)が刊行されて40年が経過した言語学の現代的状況のなかで、その第1章に述べられている「方法論上の予備的仮定」がどこまで正当化され、あるいは評価されるかを、3つの観点から検証する。

2005/10/15(土)

2004年度公開講座の開催

2004年度公開講座を下記の通り開催いたしました。

2004_poster2.jpg
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テーマ:世界史の中のイスラーム世界

2004/11/06(土)

2003年度公開講座

2003年度言語文化研究所公開講座を下記の通り開催いたしました。

2003_poster3.jpg
画像をクリックすると大きな画像が開きます。※この画像の無断複製・利用を禁じます。

テーマ:東アジアの人びとの暮らしとその変容

2003/11/01(土)

2002年度公開講座

2002年度、言語文化研究所では創立40周年を記念し、下記のとおり公開講座を開催いたしました。

2002/04/22(月)